高山市仏教会

頭陀袋009 本家・本郷・本国

何の前触れもなくSさんがお寺をたずねてきました。
「方丈さん、助けてください。私は自分の家に帰りたいのですが、誰も返してくれません。私の周りにはいつも四、五人の人が居て自由がありません。」というのでした。
Sさんは八十過ぎで、もちろん自分の家で暮らしています。以前聞いたご家族の話では少し認知症が進んで困っているとのことでしたが、ごく普通に話ができます。

彼が言うには「今住んでいるところは他人が建てた家で、こんなところより、本当の家に帰りたい。」とのことでした。今のSさんの家は彼の代で建て替えた家です。彼の頭の中では自分の生まれ育った家こそ本当の家で、この古い家がイメージされているようでした。
いや、この娑婆に生まれる以前に住んでいた本当の家かもしれません。

801670.png「迷いを翻して本家に還る」という仏教の言葉があります。一般には分家から見て分かれる前の家、一族の主となる家を本家、総本家などと申します。仏教用語としては「本来の居場所、つまり悟りの境地とか極楽浄土」を指します。すべてのものには耐用年数があり年を重ねると疲弊して機能が低下してまいります。疲れ果てたものは「本(もと)に帰ろうとします。還元しようとします。人も年齢を重ねると昔に帰ろうとします。生まれ故郷の家が懐かしくなりますし、親が懐かしく思い起こされ涙がとめどもなく流れることさえあります。

仏教では「本国」といえばつまり浄土のこと、本郷といえば本来の故郷、つまり覚りの世界のこと、そしてそこにこそ本来の本家があるとします。生まれ故郷のふるさとの家がさらにさかのぼり「生まれる前に居た仏国土」になったときそのときが本当の「帰家穏座」 (きかおんざ)のできる時かも知れません。

三仏会(さんぶつえ)

三仏会とは

①お釈迦様がなくなった日(二月十五日)涅槃会といいます

②お釈迦様が誕生された日(四月八日)降誕会といいます

③お釈迦様が悟りを開かれた日(十二月八日)成道会といいます

毎年、高山市仏教会は各お寺合同で、 降誕会(花祭り)の行事を計画します。

住職合掌

頭陀袋009 本家・本郷・本国

image_preview.png実際の頭陀袋はこちらです。

≫ Read More

平成24年 2019/02/01takenoko

頭陀袋034 放生(ほうしょう)について

黄檗宗を伝えた隠元禅師は生き物を非常に大切にされる慈悲深い方であったと伝えられています。放生(生き物を放してやる。逃がしてやる)を薦め殺生を戒める詩偈をたくさん残しておられます。

その一つに「我、亦老いたり、風燭定まらず、毎に放生を思うて急務となす。」
私はもう、年老いてしまって、いつお迎えが来るともしれない。ただ、今急がねばならないのは、生き物を自由にしてやることだ。と、述べられております。

796520.pngお寺には、よく放生池というのがあって魚が泳いでおりますがこれらの魚は、和尚さんや、信者さんが放してやったものでしょう。魚や動物に自由を与えてやる行為を放生、といい、この行為は仏教者にとって大切なことです。

以前、高山の夏の風物詩、川施餓鬼の時、うな信さんが宮川に、ウナギを放生なさいました。ご主旨はおなじですね。

隠元禅師はお若いときから、他人に飼われている生き物を見るとお金を出して、買い取り、野外に放しておやりになりました。また、黄檗山に住職されてからも、信者さんからいただいたお布施でお米を買い、鳩の餌として与えられたそうです。このようにして、禅師は生き物を我が子のようにかわいがり、生き物の命を大切にされたのでした。生命を尊び、殺生を戒めることは、いろいろなお経にみられますが、梵網経にはあらゆる生き物は、もしや、自分の父母の生まれ変わりかもしれないから、できるだけ自由にしてやりなさい。と、説か れております。 放生会 (ほうしょうえ) は日本においては京都の宇佐八幡宮で七百二十年、石清水八幡宮では八百五十九年、鎌倉鶴岡八 幡宮では千百八十七年、神仏習合の行事として行われるようになりました。

寺院では、春、秋の彼岸の時、また、お盆の行事として行うところが多いようです。

花祭りのご案内(お釈迦様の誕生をお祝いする法要)

732719.png高山市佛教会の年中行事として市内の寺院がたが、宗派関係なく合同で、(平成二十七年は 五月十七日、午後一時より)高山別院庫裏で行われます。ぜひともお参りください。また、高山市佛教会行事等の費用のご寄付をお願いしております。

恩林寺では御志納金を取りまとめて、毎年、会のほうに納付させていただいております。お志をくださいました御芳名を、毎年花祭りパンフレットに載せていただいております。

住職合掌

頭陀袋034 放生(ほうしょう)について

image_preview.png実際の頭陀袋はこちらです。

≫ Read More

平成27年 2019/02/04takenoko

ブログ運営者

kozou.jpg

檀信徒の皆さんに『一休さん・珍念さん・小僧さん…』様々な愛称で呼ばれております恩林寺徒弟、鳳雅禅士です。

住職との血縁関係はない在家出身ですが、恩林寺で僧侶となる仏縁を頂戴し、幼き頃からの夢を叶えることができました。

今は京都府宇治市にある黄檗山萬福寺(黄檗宗本山)にて修行しながら大学に通わせて頂いておりますので、普段は恩林寺におりません。

年末年始やお盆には帰ってきます。その時に皆さんと笑顔で会える様に「一日一善」を心がけながら、日々精進していきます。

感謝・合掌。